これまで糖尿病、肥満症、高血圧症、脂質異常症(高脂血症)、骨粗しょう症などは成人特有の病気であることから以前は「成人病」とよばれていました。
しかし最近は成人だけでなく若い世代にもよくみられ、互いに合併することから、1996年よりこれらの疾患群を「生活習慣病」とよぶことになりました。
また、「高脂血症」も「脂質異常症」に名称が変更となり、診断の範囲も新しくなりました。
生活習慣病を引き起こす原因
生活習慣病は主として過食、運動不足による肥満を原因としておこり、これらの病気になると全身の動脈の流れが悪くなる動脈硬化症となって心筋梗塞や脳梗塞の原因になります。
日常を振り返っても、車通勤やエスカレーターの利用、職場や家庭でも積極的に運動することが少なくなっている傾向にはなっていませんか?
生活習慣病の特徴
生活習慣病の特徴として、「症状がない」ことがありますが、いったん心筋梗塞や脳梗塞などを起こしますと、長期の入院が必要となり、命にかかわる状態となる可能性もあります。
また介護が必要な状態となると、周りの家族やお世話をしてくださる方々の負担にもなります。
さらに自身の生活の質(Quality of Life : QOL)を悪くするだけでなく、医療費の増加など社会的な問題にもなります。
厚生労働省も「健康日本21」という目標を掲げ、生活習慣病の予防に積極的に取り組んでいます。