喘息はアレルギー物質や運動・天候の大きな変化などで気管支(気道)が過剰に反応して炎症を起こし、内側が狭くなることで呼吸困難や喘鳴・咳などの呼吸器に異常が出る病気です。
当院では “気道の炎症状態“を評価するために、呼気中NO濃度測定をする喘息の検査機器を導入しております。
呼気NO濃度測定検査とは?
呼気中のNO(一酸化窒素)の濃度を測定する検査です。
気道に炎症があると、炎症性刺激により健康な場合よりも多くのNOが産生されています。
そのため呼気中NO濃度を測定することで、気道の炎症状態を知ることができます。
呼気NO濃度測定の検査方法
- 1.息を吐いた状態で、マウスピースをくわえ、大きく息を吸い込みます。
- 2.最大限吸い込み、一定の速度で吐きはじめます。
- 3.機器の画面を見ながら、10秒間息を吐き続けます。
- 4.約1分ほどで分析し結果が表示されます。
呼気NO濃度測定検査は、2~3分と短時間で測定でき、患者さんの負担が比較的少なく、小児、高齢者でも繰り返し施行できる簡便な検査です。
呼気中NO濃度測定の注意点
- 測定前2時間は飲食を控える。
- 感染症があった場合は3~4週間は測定しない。または測定しても参考値とする。
- 喫煙をしていると低値となることがある。
- ステロイド薬やロイコトリエン受容体拮抗薬を使用していると低値となることがある。
- アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎などでも高値となることがあるため、高値となっても喘息/咳喘息とは限らない。
呼気NOを測定する際に、数値に影響を及ぼす因子があります。
診療の際にわかる範囲で結構ですのでお伝えください。